2015/08/16

うつ病の完治を待つ気持ちのこと

posted by うつ病の妻を支える平凡な夫
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うつ病の苦しみは、結論がない理由がない解決法がない「つかみどころのない」苦しみだと言い表せる気がするんですよ。


それに対して、支える家族の苦しみは原因が明確で論理的です。たとえば…
「僕らには毎日の暮らしという、あわただしい行為があるんだ!病気なんだかどうだか、そりゃわかるけど…けれど僕らは時間に追われて、悩みを持ち越さなければならないことの連続なんだ。時間が経てば朝になって出社の時間が来て子供達は学校に行くんだよ!」
「悩みの中で暮らすんじゃなくて、暮らしの中に悩みがあるんだよ!」
こういう気持ちが本音だと思うんです。

こういう気持ちに対峙してしまうのが妻の気持ち。
あたしだって、あわただしい毎日に苦しみを溶かしてしまいたい。
それができない苦しみがわかる?
外に出られない苦しみがあなたにわかるの?
それが本音なのかもしれません。

互いの気持ちがパンパンに腫れ上がった時には、患者と家族の接点が無く、互いに違う方向を向いてバタついている状態。



うつ病は本当に辛く苦しく、患者や家族を苛め抜いてくれます。

はかない命や、家族関係とか‥そんなものをジワジワと倒壊させるパワーすら十分に持ち合わせています。「心の風邪?」そんなさわやかな印象は僕にはありませんから。

人生観はこの10年近くの間でずいぶんと変わりました。
もしも妻のうつ病が発症しなければ、僕はきっと、サラリーマンとしてどうしたら利益を上げて数字を伸ばし結果を生み出し自己の給料に反映させて家族を養う為に将来設計を黙々と進めてゆけるのか?と、考えるばかりだったでしょうね。

でもね、それならそれでまた別の大きな問題が夫婦を襲っていたのかも?
問題のない人生も問題のない夫婦も存在しないとはよく言ったものです。

妻がうつ病という病気を患いながら毎日欠かさず投薬を続ける毎日。それで病気は治るのか? いったいいつ?

うつ病って、これほど進捗に悩まされる病気ありませんよね。
治らないと言われる精神病に対して、治る病気だと言われながらもそれが定かではない。そのせいか、薬物療法も睡眠導入剤も長期服用に及べば身体的なダメージも大きい。
主治医は言うんです。血中の濃度を考えれば俗に言う大量処方ではないと…
でもね、机上の論理はほどほどにしてほしい。うつ病はデータとか事例で個人をはかれる病気ではないと思うから…。

さて、うつ病には僕も闘うという切実な気持ちを捨ててはいません。
もっと力を抜いて向き合う方が楽ですよなんてアドバイスを受けても家庭の中がグチャグチャニなってる時には、力を抜いて構える程、僕は出来た人間ではありませんからね。

でも、そんな家族としての試練に闘う事が時間が経過すると「力を抜いて、ゆっくり歩こう。妻と共に」なんて感じの優しい気持ちを僕の心の中に造りだしてくれているような……

そんな時、この言葉を思い出すんですよ。「うつ病は神様のくれた人生の休息」
せめてこういう言葉なら、治癒までの時間についてもう少し待てそうな気がするんですよ。

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3 件のコメント:

  1. 躁鬱の妻と正式に離婚しました。
    38歳で、小4の娘は私が親権を持ち育てていくことになりました。
    妻には今後も生活費を支払っていきます。
    妻の状態が病気によるものだと気づいたのは4年前の夏でしたが、それまでも悩ましい日々でした。
    相手もつらいのでしょうがこれまでの葛藤の生活の結果と現在の状況、今後の人生を冷静に考え、自分にはそれを受け止める力が無いと悟り、結論を出しました。
    自分なりに頑張ったので悔いはありません。
    というか、そう思うようにしています。
    今ごろ発見しましたが、渦中にいるときは、こういうブログを探そうとさえしませんでした。
    サラリーマンであること、ハードワークであること、共感する箇所がいくつかあります。
    応援もしますが、大変なストレスです。
    あまり頑張り過ぎないでほしいとも思います。

    返信削除
  2. 初めて拝見しました。

    家内は、7年近く、抗うつ系の投薬を受けていますが、改善せず、悪化する一方です。

    体の痛み、不快感、不眠を訴え、一日中、寝たきりの状態です。

    最近、本人が一人で大学病院を受診し、一生治らない、との診断を受けたようです。

    私も随分と責められ続けています。離婚も考えます。
    でも、愛しているのも確かです。

    一体、彼女は何を求めているのか。

    ごめんなさいね、愚痴をコメントしてしまって。

    返信削除
  3. 男と女は、生物学的に違うから、分かり合うのは、難しいですね。弱い人を見捨てないでください。お互いの足りないところを補い合いながら、支えてあげてください。お願いします。うつ病(軽躁うつ病)10年目のおばちゃんは、しょうがないから、毎日を丁寧にのんびりしか生きられないので、夫と子どもに寄りかかって生きています。生きるのは、大変です。しかし、時々、神様がご褒美くださいます。気付いてください。

    返信削除

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