2015/05/08

離婚する理由がうつ病であるなら僕は

posted by うつ病の妻を支える平凡な夫
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離婚したいと考えるとき

それはとてもつらくエネルギーを必要とする作業ですよね。
きっと結婚することよりも離婚することの方が大変なことです。

離婚する理由が配偶者のうつ病である場合、いえ、うつ病に限らず広く精神疾患を理由とする離婚についてふと考えれば、僕の立場だからこそ余計に切ない気持ちが満ちてくるんですよ。

人はつい他人と比較しようとする習性があるんでしょうね、自分のものさしで他人の離婚劇を評価しようとする。
たとえば「うつ病だからって離婚する必要はないんだよ、ほら、接し方に工夫すれば離婚なんてしなくとも案外たのしくやっていけるさ。ね、僕ら二人を見て見ろよ…」
これ、つまり離婚を否定してる感じなんですが、同時に自分の尺度で否定してるんですよね。
つまるところ、私にできることはアナタにもできる!的な話です。
でも、アナタにできて私にもできる事って案外少ないと思うんです。
それだけ個々のキャパシティには差があるってことですよね。
だから、精神疾患を理由とする離婚を安易に他人が評価できるものじゃありません。

背負った問題の軽重も人生の価値観も単純に比較できるものじゃありませんから、うつ病を理由に離婚したとしてもその人にとってその結論がどうなのかという問題であって、第三者が評価する類いのものじゃないはずです。

離婚したい?と自分に問うたことはありますよ

でも、僕らの場合はそういう結論には向かわない二人です。
ただし、離婚に向かわせてしまう要素は日常に散乱していますが‥‥。

たとえば、うつ病の症状がひどい時ってのは、何を言っても何をしてあげても当人にとってはマイナス思考の添加要素でしかなく、それでも僕がねばるようにして励ますと‥‥
「あーまた、言葉だけのの偽善者か」なんて解釈をされてしまう。

「偽善者? そこまで言うんならさ‥‥!
好きにすりゃいいじゃないか!
離婚?
ああかまわないさ!」

と、そんな激情が突き上げてくるわけですよ。

「いつだってそうじゃないか!自分ばかりを大切にして回りの家族に対しては全然無関心極まりないじゃないか!本来の君の人間的に弱い部分を、うつ病であることとごっちゃにしてないか?」
そんな感情が僕に無いと言えば嘘になりますから。

結局こんな二人には、病勢と自己愛みたいなものが対立して弾き合っているだけなんでしょう。
でもそういうときは、とにかく妻から距離を置くことにしています。
いちばんわかりやすい距離の置き方が出社なんです。
家に居ると妄言をガンガン言い負かされてたまらない悔しさと悲しさに満ちあふれる気持ち。会社に行って家で鬱々と過ごす妻を心配する気持ち。
二つの気持ちで僕の「本当」とは後者ですから。
どんなに罵声を浴びたって、ステキな女性は他にいくらでもいることが事実だとしても、それでも、一人になってふと妻を思えば心配でたまらなくなる自分です。
するとね、「うつ病よ‥‥こんな気持ちにさせやがってバカヤロー」と、全ての問題は心の病気が原因なのであって僕らはうつ病の気分変動に踊らされているだけなんだと本当の原理が見えてくるんですよ。
そんなわけで、どうやら僕らには離婚の二文字が現実となることはなさそうです。
憔悴と激情に身と心を任せて離婚したとて、きっと僕らは離婚して良かったとは思わない二人なんでしょうね。

結婚を後悔することも離婚して後悔することも、僕の人生にはNothingなのです。

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2 件のコメント:

  1. 素晴らしい旦那さんですね。
    私は今まさにうつ、不安障害を患っていて、しんどそうにしていると怒られてしまいます。
    いつも原因を突き詰めてきます。
    そして、離婚を迫られています。
    あなたのような旦那さんに支えられて、奥様はとても幸せですよ。
    早く治られるといいですね。

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  2. 私もです。もう少しで治ったら大丈夫で、少しなにかできたことを褒めてほしいと思うのですが、褒めてもらおうとすることさえ面倒くさいらしくて離婚を迫られています。
    逆の立場なら支えるのにな…と思いますが確かにこんな人間めんどくさいよなと思ってまた落ち込みます。みなさん頑張りましょう。

    返信削除

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