2015/02/17

妻と母を放棄する時間があってもいい

posted by うつ病の妻を支える平凡な夫
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うつ病などのメンタル不全を抱えてえいる主婦には、自分のためだけに生きる時間が必要だと思うんですよ。

もっとも専業主婦にはとその属性にこだわるつもりはないんですが、でもやはり、自分のためだけに生きていない人が多いですよね。
主婦という職業の人って‥‥。


で、自分のためだけに生きる時間とはなんだろうか?
それはね、主婦である自分と母である自分からバッサリと切り離してしまって単一の「人」として存在できる時間空間を過ごすことだと思うんです。
つまり平易に言うなれば、たまには妻も母も忘れてしまって一人の女性としての自分をクローズアップさせる時間ぐらいなけりゃ、抱えたストレスをはき出すことなんてできやしないと‥‥そう思うんですよね。
当然、病中の妻にそんなきれい事を述べたとて「それができれば薬飲んでないよ」って返されてしまいそうですし、真面目一徹に子育てや主婦業に明け暮れている主婦に対して、簡単に気持ちの切り替えを提案したとしても切り替えられないことは誤りだといった感情を植え付けてしまうようではダメなんですが‥‥。


そうは言っても、生真面目過ぎる自分の心のコリを自らの意識で改善していこうっていう努力はメンタルヘルスの向上には不可欠な要素に違いないはずです。

それって、患者自身があたかも他人を見るかのように自分を客観視するような類いのことであって、服薬だけでは到達しないであろう領域でもありますよね、きっと。
でも、それが本当に難しい課題であることは事実。
これほど病態の個人差が大きい心の病と向き合ってゆくには、薬の処方だって効き目を探り当てていくようなものです。あわせて、支える家族の対応についても千差万別ですから。
こういう時にはこんな対処法でといった一種のマニュアルも基本的知識の域を脱することは無く、あくまでも個人差という部分から一歩二歩離れた観点での基礎知識。
いろんな知識を吸収して病気への理解度を高めたうえで、さらに個別の環境の中で基礎知識を応用化させてゆくということ。
それが大切だけど、それが難しいことなんです。
だから、一概にノンストレスな環境さえ整えば「治るか?」と言われても、僕は治らないと思います。
うつ病は服薬と環境だけでは治る病気じゃなくて、自身の変化も必要なんだから‥‥と、僕は考えているんですよ。


ちょっと話は脱線しちゃいましたが‥‥

うつ病の妻には「妻と母を放棄する時間」があってもいい。

僕はそんなことを思います。
彼女‥‥、うつ病にならなければ「妻と母を放棄する時間」を一生もたない人生だったのかもしれません。
裏返せば、うつ病になったから「自分と向き合う時間」の大切さを知るんでしょうね。
だから、主婦・母・自分の三役のうち、二役を捨ててしまう時間って大事なんです。

じゃあ、どうすれば彼女を一役で過ごさせてやることができるんだろうか?
「支え」なんですよね、僕の。
心理的な理解と物理的な支援。心と態度で妻を支えてあげられるということ‥‥。
僕たち二人の明るい未来を開くカギはそのことにあるんだろうなと思うんですよ。

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4 件のコメント:

  1. はじめまして。
    躁鬱で入院休職3ケ月、復帰後2年半の40代男です。
    長文にわたる日記、内面を詳しく書かれていてすばらしいです。
    奥様の状況がわからず、推測でしか申せませんが、鬱が重いと家族の苦労は大変だと思います。うちの家内も僕の病気でのやりとりが(おそらく)原因でヒステリーや過呼吸を起こすようになり、一緒のクリニックに通院しています。
    どうぞこれからも拝見させてください。

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    1. 平凡な夫2015/02/19 22:01

      ありがとうございます。躁鬱病もうつ病も、その他、種々の精神疾患も含めて、すべて病気との付き合いには人間関係がリンクしています。
      このブログは知識ブログでも疾患限定ブログでもありませんので、心あるいは精神を病んだ人と支える人のより良好な関係を築くための小さなヒントとなればと思っています。どうぞこちらこそよろしくお願いします。

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  2. 初めまして。今、嫁が軽いメンタル不調を起こしています。心理的な理解と物理的な支援ですか、とても参考になりました。夫さんの文章を読んでいると、私が忘れかけていた嫁への愛情が掘り起こされてくるようです。

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    1. 平凡な夫2015/02/19 22:03

      そう言っていただけると僕も嬉しいです。
      軽い不調は重い症状の兆しでもあることを、ひとつのアドバイスとさせていただきますね。

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