うつ病の妻は、うす暗くて長いトンネルの中を出口に向かいゆっくりとゆっくりと歩いています。
歩いては疲れ、止まっては振り返り、再び前を向いてはこわくなり、一本道なのにさ迷い………。もう歩きたくない。もうここでじっとしている。
そんなことを繰り返しながら、わずかに見えてくる出口の明かりを感じてはまた歩き出します。ポツリポツリと………。
僕も彼女を追いかけてトンネルに入ってきましたよ!
妻とは違い元気な僕は、休むこともせず全力疾走で出口を目指したい!
もちろん、妻の手をひいて。
彼女が座りこむのなら、抱き抱えてとにかく前へ前へと進みたい。
あせってる?のかもしれない。
それはウソじゃない夫の本音。
そう、はやくはやく治って欲しい………。
でもね、このトンネル。等間隔に明かりがともっています。明かりから明かりまでは暗がりでしかないけれど、うす暗い一本道を進むと必ず次の明かりが僕らを照らしてくれるんです。
トンネルの中――
そこはただただ暗い印象がするけれど、案外、外の雨風から僕らを守ってくれているようにも思いますよ。あっ、それに出口はコチラと案内してくれる道しるべだってありますから。
だから歩こう。
僕らのペースで歩けばいい。
なぜって、トンネルには他に誰もいないんだから………
誰と競う必要なんてないんだ。
我が家は、私がうつ病です。
返信削除こんな温かい気持ちをご主人にもらえる奥様は幸せですね! この言葉を胸に、私も出口に向かって 子供と夫と頑張ってみたいです。