2015/01/28

「考えすぎだよ」それほど安直な言葉はない

posted by うつ病の妻を支える平凡な夫
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うつ病で思考困難に陥っている人に対して「考えすぎじゃないの?」っていうほど低質な接し方はありませんよね。


この間、妻からのメールに妙なことが書いてありまして。

「いつものスーパーに買い物に行きたかったんだけど、知ってる人が行こうとしてたから違う店にいってきたの‥‥」

とまあ、そんなことをメール越しに伝えてくるわけなんですが、実際問題、知ってる人が行こうとしてるなんて単なる思い込みにしか過ぎず、本音の部分は多分こんなことじゃないかと‥‥
知ってる人が行こうとしていたのは妄言で、いつものスーパーで万が一知ってる人に出会ってしまえばドーッと辛くなってしまうからだろうと‥‥。


発症後、これまでの経緯を長期的にふり返れば、妄言めいたことを口にする頻度は減っているんですが、そのゆがんだ自動思考たるものは確かに存在してます。

そうは言っても妻がちょっと風変わりな発言をする時は、僕はアンテナを広げて彼女のSOSを見逃さないようにしなきゃと思うんですよね。
つまり、妻の「気になる言動」には決して無関心であってはならないと‥‥。


調子が悪ければ、身近で暮らす者として患者の変化には敏感です。

なのに、復調してくれば、つい安心してしまうのが人間のフツーなところです。
うつ病の妻と僕の距離感ってむつかしいものです。

家族が患者にできることってなんでしょうね。
結局、いかにちょうどいい立ち位置で患者を心配してられるか?なんでしょうか。
調子が悪くなったからと必要以上に心配しない。調子が良くなってきたからと無関心でいない。

患者の小さなSOSを見逃すことがない「気づき」をもつことは患者にとっての最良の安心です。


そう言えば‥‥
幼稚園の送迎バスを待つ‥‥たかが10分程度の母親同士の集いの場に、死ぬほどの恐怖を感じていたころ。
家から一歩出れば辺りは敵だらけ‥‥そんな真っ暗な気持ちと妄想に支配されていたころ。
「そんなことないって‥‥考えすぎだよ」
そんなひと言で片付けようとした僕。
妻のSOSを拾う僕のアンテナは感度が悪すぎましたね‥‥

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