2015/03/14

妻がうつ病であること 同窓生への劣等感のこと

posted by うつ病の妻を支える平凡な夫
スポンサーリンク

ところで、うつ病家族の僕らに毎年のように送付されてくるハガキがあるんです。

それは「同窓会のご案内」

もっとも、妻がうつ病になってからというもの‥‥僕は同窓会に出席したことなんてありません。
理由?
言いたくはないけれど、きっとそれは僕の劣等感なんでしょうね。
劣等感?
そう、世の中に対して「うつ病で何が悪い?」「それがどうした?」なんて気持ちがあっても、同窓会に出席するであろう面々は過去、同じスタートラインに並んだ人生のライバルとも言えますよね。
ぶっちゃけ、自分と他人の人生を対比させることがどんなにくだらないことだとしても、そのくだらないことに落ち込んでしまうのが平凡な精神とも言えません?
就職、結婚、出世‥‥くだらない人生対比の指標はいくらでもあるんですが、配偶者がうつ病になって「人には理解されにくい問題」を抱えてうつむき加減に生きてる自分って‥‥同窓会の会場でドリンクを片手にテーブルをはしごするような身分じゃないはずです。
負い目なんてありませんよ、でもね、その同窓会に出席すれば強い敗北感を背負わざるを得ないことがわかるんですよ。



実は、数年前の同窓会では後日に会場のスナップ写真が送付されてきたんです。
欠席者のために‥‥らしいんですが。
でも、そういうのってなんだか皮肉な印象があるような無いような複雑な気分でしたね。
写真には、生き生きと頑張っている連中の元気な笑顔があふれていました。

数年前のその頃というのは、妻のうつ病による不穏な日々が繰り返されていました。

だから、あいつもこいつも皆、頑張ってるよななんて正常な?感想を持つことすらできずに単に僕自身の“うまくいかない”もどかしさや、苛立ちだけが沸き起こってしまって‥‥。
そういう哀れな僕の感情が手にした写真に反射して再び僕にリバウンドしてくるような感覚がたまらない‥‥
つまり、同窓会には行かなかったのに送付されてきた写真で十二分に敗北感を味あわせてもらったような‥‥。

あぁ、やっぱり同窓会なんてのに参加できる連中ってのはちゃんと一流の仕事に就いたり、夢を実現していたりして、結局はそんな自分たちの成功談話を発表し合う為のものなんだろうな。その証拠に、風の便りで聞く「おちこぼれてしまった奴」の顔は見かけないしなぁ。
だいたい、こんな場所で卒業してからのいろんな話に花を咲かせるったって、僕はいったい何を話せばいいんだ?
安心して仕事に打ち込み、それなりに出世して‥‥なんて、僕にできるわけないじゃないか!
出世のための転勤なんて、うつ病の妻を残してどうやって単身赴任するんだよ!
人には理解されにくい問題?
理解もなにも‥‥
そもそも妻の気分変動に理由なんてないんだから、僕だって理解できないことを他人がどうやって理解するのさ?
僕は‥‥
同窓会の面々が人生に努力をし、出世や結婚生活や子育てや‥‥人生の結果を残している間に、仕事に背を向け足早に会社を後にして家路につくと、重く暗い玄関を開けるとすぐに妻の心の調子に神経を尖らしていた。



情けない話なんですが、妻がうつ病でなかったら‥‥今の自分は?

なんて考えなくもありません。

でもね、家族がうつ病であるからこそ、普通には感じ取れぬ幸せを、感じ取れることができるんですよね。

朝、おはよーって聞こえた時の「感動」
スーパーにひとりで買い物に行けた時の「達成感」
そしてなによりも毎日を生きている「感謝」
どれもこれも当たり前すぎるひとコマばかりなんだけど、それって、至極の幸福感。

家族のうつ病が‥‥?
ちがうちがう!そんなんじゃないんだ。負けちゃいないんだ。

僕の人生は‥‥いい人生です。

スポンサーリンク

1 件のコメント:

  1. 私の妻も鬱に悩まされています。
    実は妻と出会って半年程度です。 鬱状態になったのは結婚同棲開始後1ヵ月で、現在約2か月続いています。 出会ってからスピード婚で初めは何の不安もありませんでした。しかしそれは今考えると躁状態だったのかなって思います。
    結婚した以上、自分は向き合っていく覚悟です。 しかし、最近は自分の憂鬱な気持ちが抜けず辛いです。
    このブログに書かれている事が今の私たちとそっくりで強い励みになりました。 誰も悪くないのに上手くいかないもどかしさは本当につらいですね。

    返信削除

アクセスの多い記事

sponsor Link

Copyright ©2015 うつ病の妻に僕のしてあげられること Design by Anders Norén Blogger Theme by NewBloggerThemes.com